岡山理科大学 理学部 化学科
生体高分子研究室
Okayama University of Science
Laboratory for Biopolymer
   
 
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1.
なぜDNAを材料化するのか

 DNAは皆さんもご存知のように「遺伝子」であり、そのDNAを解析することによって病気の早期発見や治療、植物などの品種の改良、新しい物質の創製等に役立つと考えられています。そのため、DNAの研究は全世界で行われています。しかし、素材と言う側面からDNAを眺めると高分子として考える事が出来ます。特に、DNAは二重らせん構造という特殊な構造を取り、様々な分子と特異的・選択的に相互作用する事が考えられます。そこで、我々の研究室では、DNAを遺伝子というアプローチでなく、生体高分子材料というアプローチから研究を行っています。

 しかし、遺伝子としてのDNAは極めて高価な物質です。にもかかわらず、我々は材料として利用しようとする訳ですから、DNAをどこから手に入れるのか?と言う大きな問題に直面します。

 食欲の秋。食べたいものをあげると必ず上位に入る食材の一つにイクラがあります。言うまでも無くイクラは鮭の卵です。当然、卵ですからメスの鮭が持っています。では、オスの鮭は?と言うと白子を持っています。でも、鮭の白子を食べた人はほとんど居ないと思います。と言うのも、味がイマイチで鮮度が重要と言うこともあり、ほとんどが産業廃棄物として処分されているからです。では、鮭の白子の中には何が含まれているのかと言うと、そうです!「DNA」です。

 そこで、我々は産業廃棄物として処分されているDNAを新しい機能性材料として有効活用するという研究を行っています。このように廃棄物から人類に役立つような物が出来るなんて「
」があると思いませんか?

 当研究室ではこの「
」を求めて研究しています。