研究テーマ

自然界に生息する動植物、微生物から見いだされる天然有機化合物は、複雑なかたちをしており合成化学的に興味深いばかりでなく、極微量で制癌作用、抗菌作用、免疫抑制作用などの様々な生理活性を示すことから新しい薬の候補として重要な化合物です。本研究室では、これらの化合物を現代有機化学の手法を駆使して精密に化学合成する合成手法の開発、たくさんの薬の候補を合成しその中から真に役に立つ化合物を迅速に見つけるための合成技術について研究しています。これにより、次世代の新薬を作るための基礎と有機化学の発展に寄与したいと考えています。有機合成化学は21世紀のバイオ技術を側面から支える重要な研究分野です。

■糖鎖の合成と機能の解明

糖鎖が生体内で果たす役割を化学的手法で解明

■金微粒子上の触媒反応

「ナノテクノロジー」を有機化合物合成に応用―直径数ナノメートルの金微粒子の表面で化学反応

■ラジカル環化反応

ラジカル開始剤の量を減らした効率の良い炭素−炭素結合形成反応の開発

■光機能性化合物

金微粒子に光感受性分子を結合させ、光エネルギーを利用する機能性化合物を開発