1.5 角運動量演算子の極座標表示

 固有関数 ψ を求めるための準備として,座標系を極座標系に変換する。

(1.5.1)

(1.5.2)

(1.5.3)

 微分演算子の変換式

(1.5.4)

(1.5.5)

(1.5.6)

を用いて,直交座標で表された角運動量演算子 (1.2.2),(1.2.3) を変換すると,次の (1.5.7) 〜 (1.5.10) になる。

(1.5.7)

(1.5.8)

(1.5.9)

(1.5.10)

 いま求めようとしている の共通の固有関数 ψ を,長さ r のみに依存する R(r) と角度 θ, φ のみに依存する Y(θ,φ) の積に変数分離する。

(1.5.11)

 角運動量の2乗に関する式 (1.5.10) と (1.4.23) から,

(1.5.12)

角運動量の z 成分に関する式 (1.5.9) と (1.4.24) から,

(1.5.13)

が得られる。なお,(1.5.12) の演算子

(1.5.14)

を Legendrian(ルジャンドリアン)とよぶことがある。

Revised: 2007-07-02

極座標系