5.5 動径分布関数
n が 3 までの動径分布関数 Rn,l の具体的な形は以下の通りである。
水素原子 (Z = 1) の場合の r と R の関係を示したグラフ
微小空間 dτ に電子を見いだす確率 |ψ|2dτ は,dτ = dxdydz = r2 dr sinθ dθ dφ であることから,
となる。いま,核からの距離 r 〜 r + dr の範囲に電子を見いだす確率を P(r)dr とすると,
となる。r と P(r) の関係を図示したのが,次の図である。
P(r) は確率分布を表しているので,それぞれの曲線を 0 ≤ r < ∞ の範囲で積分するといずれも1になる。また,主量子数 n が大きくなるにつれて(1 → 2 → 3),核から離れた位置に電子が分布することがわかる。
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Revised: 2007-07-02 |