
教員・研究室
教員・研究室
役に立つ有機化合物の開発
我々の研究室では、がん細胞の転移に関わる糖鎖の合成研究をしています。様々な有機反応を使って糖鎖を合成し金微粒子表面に固定化することで、細胞膜に存在する糖鎖を化学的に再現しがん転移の秘密を探っています。また、遷移金属触媒や光誘起電子移動を利用して新規な反応を開発しています。パラジウム触媒反応では医薬品として利用されているインドール化合物の簡便な合成法を研究しています。
山田 真路教授
バイオ資源としてDNAを利用
私たちの身の回りにはタンパク質や多糖類、核酸、天然ゴムなど多くの生体高分子が存在しています。そこで、これら生体高分子をバイオ資源という視点から眺め研究を行っています。特に、当研究室では、サケの白子から取り出したDNAを素材として利用する研究を行っています。その結果、DNAがダイオキシンやPCB、重金属イオンなどの有害物質集積材として利用できることが示されました。また、生体高分子を用いたエネルギー材料や環境材料、生体材料の研究も行っています。
岩永 哲夫教授
ユニークな構造の分子を合成
炭素や窒素でできた簡単なパーツを自在に組み合わせて、ユニークな構造をもつ物質をデザインし、実際に合成して性質を調べています。小さな分子を取り込める空間を持った環状分子、発光材料や太陽電池材料に適した構造や性質をもつ分子、光や熱などの刺激に応答する分子などを研究しています。これら分子の機能を最大限に引き出すことで、有機化合物の新しい可能性を追求していきます。
研究室Pick Up!①
バイオ・有機物質創成系列から1つの研究室を動画で紹介します!
(1)生体高分子研究室(from「化学科の研究力」)
環境をはかる!
当研究室では,「環境試料の分析法の開発」と「環境中における微量元素の移行挙動の解明」を行っています。前者では多数の環境試料を短時間で再現良く簡便に測定するための最適で環境に優しい分析試薬と分離剤の設計と合成を行っています。また環境試料を分析試薬溶液の流れの中に極微量注入することで分離・検出を行う新たな「流れ分析システム」の開発も行っています。一方後者では水中に存在する微量元素(有価,有毒元素)の性質や,溶存化学種と土壌との相互作用についての研究をX線吸収分光法などの分光分析や理論計算を駆使して行っています。最終的にはこれら研究結果を基にして高効率な微量元素回収法の開発を目指しています。
分子イメージング
当研究室では、2波長レーザー分光法を用いた赤外超解像顕微鏡法を開発し、様々な生体試料の観察を行っています。この顕微鏡法は、生体試料中の微小構造を高い空間分解能で観察するだけでなく、不均一系の中から分子の構造や配向といった分子情報を抽出することにも極めて有効であり、生体試料観察へ新たな可能性を拓く新しい顕微鏡です。このような新規計測法の開発は物理化学の重要な役割であり、私たちは物理、化学、生物(生命科学)の境界領域のフロンティアを目指しています。
満身 稔教授
金属錯体に基づく材料の開発
金属錯体は、金属イオンとそれを取り囲む有機配位子から構成されており、無機化合物の特徴と有機化合物の特徴を併せ持つ無機̶有機ハイブリッド物質です。当研究室では、このような特徴を持つ金属錯体を研究対象として、有機化学、錯体化学、有機金属化学の立場から、電気伝導性、磁性、誘電性などを示す機能性物質や、光エネルギーを電気や化学エネルギーへ変換する光機能性材料の開発に取り組んでいます。
佐藤 泰史教授
白色LED用蛍光体を開発
当研究室では、環境・エネルギー分野で活躍できる無機固体物質(セラミックス)を合成し、光や電気に関する新しい物質機能の開拓に取り組んでおります。特に近年では酸化物としては大変珍しい青色光で励起できる赤色蛍光体を発見し、元素の種類を変えることで、発光色を系統的に変化させることにも成功しました。これらの蛍光体は、白色LED照明への応用が期待できます。この他にも特性向上を目的にした水溶性錯体を用いた高純度セラミックス合成にも取り組んでいます。
大坂 昇准教授
高性能な高分子材料の開発
現代の日常生活に欠かせないプラスチックやゲル、ゴムなどの高分子材料は、ナノからマイクロメートルに及ぶ階層構造を制御することで、意外なほど少数の高分子から成り立っています。当研究室では、この階層構造を制御して優れた高分子材料を新たに創製するだけでなく、顕微鏡や散乱、分光などの測定手法を駆使して、熱・力学・電気・透明性・ガスバリア性などの物性・機能のメカニズムの解明を行っています。
研究室Pick Up!②
マテリアル創成系列から2つの研究室を動画で紹介します!
無機物質化学研究室(from「化学科の研究力」)
錯体化学研究室(from「岡山理大の研究力」)